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2008年2月 5日 (火)

真っ赤なバラの花

Photo

夫の病気がわかってから、私は、

あるものを、常に夫と自分の目の前

から絶やさないようにしている。

濃い、角度によっては黒くも見える、

真っ赤な、大輪のバラの花。

そもそもは、夫がまだ夫ではなかった頃の話である。

初めて私の家に来た日、一輪の大輪の真っ赤なバラ

の花を持って来たのだ。なんとキザな男であろうか・・・

いや、むしろ、真面目で神経質そうな、というか、真面目と

神経質が人間の形をしているような男が、なぜ大輪の真っ赤なバラ

一輪を・・・・そもそも謎の行動と言わざるをえまい。

しかし、それは、単なる思い付きだったのか、よく考えたすえの手

だったのか、組み合わせが妙であるがゆえにインパクトが強すぎ

て、その後、赤いバラの花を見るたびにどうしてもあの顔が浮か

んできてしまうこととなった。そして、今に至る。

大輪の赤いバラは、明らかにぜいたく品である、少なくても私たち

の生活においてはそうだ。

でも、彼には、あの日のことを思って、病気と闘って欲しい。

そして私は、この間本当にさまざまなことがあり、いろいろな思い

に心が乱れた時期もあったが、初めて彼が私に差し出した赤い

バラを受け取った日のことを、いつも思っている。

病院と自宅、それぞれが別の場所ではあるが、赤いバラの花を

みつめる目は、あの日、あの時、同じ時を見つめ、思っている

のだと信じていられる。心が安らぐ。

彼が病気に打ち勝つために、私たちの原点であるあの日を、

赤いバラの花にして、彼と私の目の前に常に置くようにしている

のである。バラを通して、ふたりはひとつの心になって、病気に

立ち向かっている日々なのである。

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夫のこと」カテゴリの記事

コメント

素敵な思い出ですね。
真っ赤なバラがお二人のラッキーアイテムになる事をお祈りいたします。

投稿: お嬢 | 2008年2月 6日 (水) 00時55分

ありがとうございます。
今を去ること十○年前、赤いバラ一輪持参、などと、あまりにも風貌と似合わないことをされたために、相手のペースにはまってしまいました。
もう、今や、自宅も病室も赤いバラだらけ・・・

投稿: ととろ | 2008年2月 6日 (水) 19時29分

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