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2007年8月 7日 (火)

息子の宿題

息子の夏休みの宿題は、かなり創作的な課題が多い。中でも、私がおもしろいなと思ったのは、「祖父母に戦争体験の話を聞き、それをレポートにまとめる」、というもの。

さて、息子の祖父母だが、まず、私の父は42歳で亡くなった。先日、母の四十九日法要と父の三十三回忌を一緒におこなったぐらい、父の死はある意味では大昔のことである。当日私は13歳、今の息子と同じ中学一年生であった。いつのまにか、すでに亡くなった時の父の年齢を超えてしまっている。父は、ゴリラ系?のがっちりした体型で、スポーツ万能、風邪もめったにひかないという頑丈なイメージだったが、1000人に1人もかからないとかいう血液系のがんで亡くなってしまった(らしい)。

私の母は、このブログの主題が「突然の母の死」なのだから、言うまでもない。

夫の母も数年前、65歳で亡くなっている。とても元気はつらつとした、パワー溢れる人だったのだが、ある日、本当に突然の難病で、あっという間に悪くなって亡くなってしまった。あの時は、あまりの展開に悪夢を見ている思いがした。

だから結局、息子には父方の祖父が一人残っているだけである。

その祖父であるが、私が嫁になって16年以上、合計でも会話時間10分以内、いや5分以内か、というぐらい無口な人である。文章化されたせりふはほとんどなし。左官をやりながら夜間の大学に通って一級建築士になったのだが、あまりにも無口なので商売にならず、建築の仕事から手を引いてしまったという変わり者?でもある。

レポートにできるだけの情報を祖父から入手するのは、困難を極めることが予想される。

このような祖父母体制の中で、息子は、どうやって宿題をこなすのだろうか?

親の心配にも関わらず、息子本人はまったく困っている様子がなかった。

息子の課題文の仮題名を知って、納得した。

「名古屋大空襲についてー祖母の戦争体験より(亡き祖母に捧げる)」

息子は、毎日のように私の母と二人で留守番しているとき、母からたくさんの話を聞きながら両親の帰りを待っていた。母の習い事の話、私が子どものときの話、母自身が子どものときの話、等々・・・・・。その中には「空襲」の話もたくさん含まれていたという。

母の戦争体験は、かなり過酷なものである。多くの遺体が浮いて血の海となった川、炎に包まれた自宅、爆撃で崩落した学校の防空壕、目の前で圧死した40人もの同級生、頭を吹き飛ばされた人・・・・・・

息子は、そのほとんど、というよりは、むしろ私よりも多くのことを母から聞いているようだった。

彼のレポートからは、

「いかなる戦争にも反対である」

という母からのメッセージが、母の語る口調そのままに聞こえてくるかのようだった。

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